さわやかな秋の空気が感じられる今日この頃です。
ここ1年ばかり、使うエネルギーを最小限にして生きている感じなので、
芝居やライブや映画を見に外出することがめっきり減っています。
でも、映画が見たいな~、と思い、自宅で秋の映画祭としゃれこんでいます。
今月は、週に4本のペースで映画を見ています。
選ぶ映画は、そもそも近くのレンタルビデオ屋にあるラインナップの中から、
最新作以外のものを適当に選んでいるので、かなり偏っています。
その中で良かったものの一部を紹介すると
ハネケの「アムール」、ディートリッヒ主演の「嘆きの天使」。
文芸作品が多いですね。夏は、結構アクションものを見ていたんですが、季節柄こういう傾向になります。
ハネケはもともと好きで、「白いリボン」なんかも見たいんだけど、レンタルビデオ屋にはなかなか置いていないので購入して観たいと思います。このあいだ、娘がハネケが好き、と言っていたので、びっくりしましたが嬉しかった。
保育園で「泣いた赤鬼」読んで、わんわん泣いていた子が、ハネケねえ~。おとなになりました。
「嘆きの天使」は、改めてじっくり見ると、教授役の男優エミール・ヤニングスの演技に圧倒され調べてみると、ものすごい人生を送った人だということがわかりました。(ディートリッヒももちろん良かったけど、私はモロッコが一番好き)
スイス生まれの彼は、スイスで舞台俳優となり、その後、ベルリンのドイツ劇場で『ファウスト』のメフィストを演じ、ドイツで舞台俳優として成功します。その後、映画俳優となり、渡米してハリウッドでの第1作『肉体の道と第2作『最後の命令』で、なんと、第一回アカデミー主演男優賞を受賞!!という輝かしい俳優人生を送りました。
その後、ナチスの熱烈な支持者となり
「ゲッベルス宣伝相は1938年勲章(メダル)を送り、彼の作品を製作する撮影所を与えた。1941年は「帝国の芸術家」として讃えられた。(Wikipediaより)」
そうです。自分用の撮影所ってすごいですよね。
戦後は連合軍のブラックリストに載り、もう俳優としての活動はできず、オーストリアで孤独と苦しみの中で65歳で亡くなったとのこと。
彼の出演作や歴史を踏まえて振り返ると、とても象徴的な人生だったんだなあ、と思います。「嘆きの天使」の中でディートリッヒ演じる踊り子にハンサムと言われて有頂天になっている姿が、ナチスに讃えられたときの姿に重なります。(見たわけではないけど)
あと、ハリーポッターの「謎のプリンス」と「死の秘宝パート1」を見ました。ここを飛ばして、映画館でパート2を見たもんで、よくわからなかったのが、これですっきり。
ハリーとロンとハーマイオニーが、ヴォルデモートの魂が分けて納められている分霊箱を探して、旅するところが好きです。先の見えない不安の中で、人を信じるというのは難しい。その中で彼らがおとなになっていく姿がいいです。ちっちゃい頃から見てるからね~。他人事と思えなくて。
それにしても、ハーマイオニー、きれいになりましたね。みとれます。スタイルもいいし。
彼女が旅にでるとき、小さなバッグひとつきりだったので、「着替えとかどうするんだろう」と世俗的なことを考えていましたが、彼女のバッグは黒猫のフィリックスのかばんのように、何でもはいるのです。
子供のころ、あのカバンにどんなに憧れたことか!今でいうならどらえもんのポケットでしょうか。
それでもう、わくわくしちゃました!テントも、みため小さいのに、はいるとすごく広い。いいなあ~。
大阪のハリーポッターのテーマパークがオープンしたら、行きたいけど恥ずかしいので、ひとりでこっそり行ってみよ。